日晴塾では、新規入会を受け付けております! お気軽にお問合せください。

中国から日本へ転校した家庭の体験談 来自中国赴日转学家庭的心路历程

中国での生活から日本への転校が決まり、お子さんを日本の学校に編入させることになったとき、多くの保護者の方が口をそろえて語るのは「本当に馴染めるのだろうか?」という漠然とした不安です。手続きや制度については自治体や学校からある程度の情報を得ることができますが、実際に転校した子どもがどのように新しい環境に適応していくのか、そして保護者がどのように支えられるのかは、なかなか事前には見えてきません。今回は、中国から日本へ転校したあるご家庭の体験談を紹介し、具体的な不安とその解消までの道のりをお伝えします。

MENU

転校前に抱えていた不安

あるご家庭は、中国の現地校に数年間通っていたお子さんを、日本の小学校高学年で転校させました。日本への転校が決まったとき、真っ先に頭をよぎったのは学習面での遅れでした。中国で学んでいたときは、算数や理科の内容には自信があったものの、日本語での授業となると理解に時間がかかるのではないか、漢字や表現の違いに戸惑うのではないかという心配が大きかったそうです。さらに、友達ができるかどうかという人間関係の問題も、親子にとって大きな不安材料でした。

保護者

子どもは日本語を話せるものの、授業で必要な語彙や表現力が足りていないのではないかと心配でした。『分からなかったらどうしよう』と不安げに口にする子どもの様子を見て、親の私も胸が締めつけられる思いでした。

学校選びと事前準備

不安を少しでも軽くするためにはまず転入予定の自治体に相談が効果的です。教育委員会からは、日本語指導員が配置されている学校を紹介され、安心感を得られたと振り返ります。編入先が決まった後は、夏休みを利用して日本語の強化に取り組みました。家庭では、親子で一緒に日本の教科書を読みながら授業の進め方を確認し、漢字や文章表現を重点的に復習しました。また、日常会話を日本語に切り替えるよう意識し、家族の中で「学校で使える言葉」を積極的に練習したそうです。

学習面だけでなく生活面の準備も工夫しました。日本の学校行事や給食、掃除の時間といった習慣を紹介する本や動画を一緒に見て、あらかじめイメージをつかませるようにしたのです。お子さんはそのたびに「日本の学校ではこんなことをするんだ」と驚きつつも、少しずつ期待と安心を膨らませていきました。

給食ってどんな感じなんだろう、と一番気になっていました。中国ではお弁当を持っていくことが多かったので、みんなで同じものを食べるのは楽しみ半分、不安半分でした。

転校直後の戸惑い

しかし、実際に学校生活が始まると、最初の数週間はやはり大きな戸惑いがあったといいます。授業中に先生が早口で説明する内容が一度で理解できず、周囲がどんどん先へ進んでいくのを見て焦りを感じたこともありました。また、給食の準備や掃除の分担など、日本特有の学校文化に慣れるのにも時間がかかりました。クラスメイトとの会話では方言が混じることも多く、意味が分からず戸惑う場面も少なくなかったそうです。

それでも、学校には「日本語指導」の時間が設けられており、個別にサポートしてもらえる機会があったことで大きく救われました。さらに、クラスの友達が「ここはこうするんだよ」と自然に声をかけてくれたことが、子どもの心を和ませる助けとなりました。

最初は授業中にわからないことが多くて、先生の言葉も早すぎて頭に入ってこなかったです。でも、となりの子が「こうやるんだよ」と教えてくれて、少しずつ安心できました。

不安を解消するための家庭での工夫

学校生活に慣れるまでの間、家庭でのサポートが欠かせませんでした。お子さんが宿題でつまずいたときには一緒に調べ、どうしても理解できない部分は翌日先生に質問するよう促しました。また、学校であった出来事をできるだけ話してもらい、楽しかったこともつらかったことも受け止めるように心がけたといいます。

保護者

とにかく『話を聞く』ことを大切にしました。楽しかったことだけでなく、『今日は全然分からなかった』という気持ちも受け止めるようにすると、子どもが安心した表情を見せてくれるようになりました。

さらに、学校外での人間関係も大切にしました。地域のイベントや習い事に参加することで、学校とは別の友達ができたことは、お子さんにとって大きな支えになったそうです。異なる環境で友達を持つことで、学校でうまくいかないときも「ここなら自分らしくいられる」という安心感が得られたといいます。

部活に入り、クラスとは別に交友関係を広げるのも効果的です。

数か月後に見られた変化

転校から半年ほど経った頃には、子どもの表情や学校での様子に明らかな変化が見られるようになりました。最初の数週間は「授業が速すぎてついていけない」「友達にどう声をかけていいかわからない」と戸惑う姿が多く見られましたが、半年が過ぎる頃には日本語での授業にも少しずつ自信を持ち始め、黒板に書かれた文章をスムーズに理解したり、自分の考えを文章にまとめて発表したりする姿が見られるようになったのです。先生からも「最近は国語の授業でも積極的に手を挙げて発言するようになりました」と評価され、子どもの中で「できるかもしれない」という小さな自信が積み重なっていきました。

学校生活の面でも変化は顕著でした。以前は休み時間になると一人で本を読んで過ごすことが多かったのが、半年後には友達に誘われて遊ぶようになり、笑顔で遊ぶ姿が増えていきました。友達と一緒に宿題を確認したり、放課後に遊ぶ約束をしたりと、人間関係の広がりも感じられるようになったのです。

最初はドキドキしてばかりだったけど、今は友達と一緒に遊んだり勉強したりできるのが楽しいです。国語の授業も、少し難しいけど前よりわかるようになりました。先生に当てられて答えられると、とても嬉しい気持ちになります。

子ども自身も、自分の変化を自覚するようになりました。授業中に先生や友達に認められる経験が増えたことで、学習意欲が高まり、「わからないことがあっても聞けばいい」と前向きに考えられるようになったのです。

保護者にとっても、この変化は大きな安心につながりました。最初の頃は「言葉の壁に苦労するのではないか」「友達ができず孤立するのではないか」と心配していましたが、半年後には「うちの子がこんなに早く環境に馴染めるとは思わなかった」と驚きをもって成長を受け止めるようになりました。

保護者

最初は不安ばかりでしたが、子どもの適応力は想像以上でした。学校の先生や友達の支えもあり、環境が整っていれば、子どもは自然に新しい世界に馴染んでいくのだと実感しました。今では家でも学校のことを楽しそうに話してくれるので、本当に安心しています。

こうした半年間の歩みを通して、子どもも保護者も「転校は不安だらけの出来事」から「新しい挑戦と成長の機会」へと捉え方を変えることができたのです。最初の緊張や戸惑いは自然なものであり、それを一つひとつ乗り越えていく過程こそが、子どもにとって大きな財産となっていきます。

まとめ

中国からの転校には数多くの不安が伴いますが、実際に経験した家庭の声を聞くと、子どもは環境に柔軟に対応し、少しずつ前に進んでいくことがわかります。大切なのは、保護者が焦らずに見守り、必要なときに支援を受けられるよう環境を整えることです。学校や地域との連携、家庭での安心感の確保があれば、編入の不安は確実に和らぎます。今回の体験談が、これから日本での編入を検討しているご家庭の一助となれば幸いです。

日晴塾ってどんな塾?
① 在日中国人家庭のための進学サポート塾
② 小・中・高校すべて対応、受験指導も万全!
日本語が話せる中国語対応の先生がいるから安心!
④ 家庭の負担を軽減し、子どもが学校生活をのびのび楽しめるようにサポート!

日晴塾では、転校直後の不安、文化の違い、日本語の悩みなど、中国人家庭が抱えやすい課題はすべてカバー。どんな心配も私たちが一緒に解決します!

MENU